ゲーミフィケーションはビジネスに使えるのか

ビジネス

ちょっと前から「ゲーミフィケーション」という言葉がビジネスの世界で使われるようになりました。

仕事がゲームみたいに面白くなったらいいな、と考えたことはありませんか?うめ吉は何度もあります!仕事自体が嫌いではなくても、世の中には「つまらないけどやらなければならない仕事」はたくさんあるし、面白みがわかるまではきつい仕事もいっぱい。

人気のゲームをやりすぎて仕事が疎かになってしまう人がいる一方で、何かに憑りつかれたように仕事に没頭する人もいますよね。もし仕事に夢中な人が「仕事をゲーム感覚で楽しむ方法」を知っているのだとしたら教えて欲しい!でも、その方法はその人に合っているだけで、自分には合わない可能性もありますけど…

また、経営者にとってみれば「仕事をゲーム感覚で楽しむ方法」で従業員のモチベーションが上がって成果につながれば嬉しいですし、企業は顧客が自社のサービスを人気のゲームのように夢中で使えるものにすることで利益が増えるかもしれません。

ゲームの要素をビジネスに活用する、というのもなんだかアヤシイなと思う人も多いでしょうし、今の一時的な流行りじゃないの?と疑う人も少なくないと思います。実際に導入してみたけど上手くいかなかった所もあるでしょう。でもそれってちゃんと本質を理解した上で導入したんですかね?

ゲーミフィケーションはまだまだこれからの分野で、万能というわけでもありません。使い方を間違えればモチベーションや企業の成果を下げたり、かえって悪影響が出る可能性すらあるので、正しく理解して利用しなければなりませんが、うまくかみ合ったときは強い効果があり、実際にそれで成果をあげている企業もあります。

活かすも殺すも使い方次第というわけです。ゲーミフィケーションとはどういうものなのかを一緒に学びましょう!

今回の話は『ウォートンスクール ゲーミフィケーション集中講義』[CCCメディアハウス (2013/11/20)]を参考にしています。

ゲームでないものにゲームの要素を取り入れる

ゲーミフィケーションを取り入れるというのは、実際にゲームをさせる事ではありません。ゲームでないものにゲームの要素やゲーム的な思考を取り入れることで、興味を持ち続けたり、やる気を起こさせたり、行動を変えたりするものです。ちょっと難しい言い方をすれば、ゲームによって動機付けをすることで自己決定による行動を促すということです。

ゲームの要素にはさまざまなものがあり、代表的なものにポイント・バッジ・リーダーボード(PBL)があります。その他にも仮想通貨(この場合はゲーム内での通貨の意味)や、レベル、クエスト、アバターなどの要素やゲーム的戦略性、資格聴覚的な心地よさなどが挙げられます。

それらを組み合わせてデザインすることで行動を起こすきっかけにするのですが、同じゲームをする人でもどこに楽しさを見出すかが違うように、ゲーミフィケーションを取り入れる際に多くの人に受け入れられる形にするのであれば、どこに楽しみを見出すかの性格の違いに応えられるようなデザインにする必要性があります。

すべての人が競い合うことが好きな人ばかりではないので、競争する要素ばかり取り入れても、他の楽しみを見出す人をかえって排除してしまうことにもなりますからね!

ゲーミフィケーションのビジネスへの利用方法

ゲーミフィケーションのビジネス利用は、顧客へのマーケティングなどの用途で使われるものと、社内向けの利用に分けられます。

そのどちらも、闇雲に取り入れても効果があるとは限りません。ゲーミフィケーションを取り入れる目的を理解し、それが本当にゲーミフィケーションに合うものかどうかを吟味しないといけません。目的に合わない手段だった場合は効果がないばかりか、かえって今までの良さを殺してしまうことすらあるからです

目的に合わない手段としては、「強制的に何かをさせる」ことに使うというものがあります。楽しさや欲求を満たす手段ではなく、恐怖によってコントロールするようなものは、たとえ自発的な行動だったとしても、実際には「望ましくない何か」を回避するための行動なので、そこにモチベーションの生まれる余地はなく、余計な消耗を生んでしまいます。

ゲーミフィケーションに関連するゲーム要素

ゲーミフィケーションに関連するゲーム要素は、ダイナミクス、メカニクス、コンポーネントに分けられます。

ダイナミクスとは原動力、つまり人が動くために何を必要としているかという事です。各種の欲求はここに含まれます。

メカニクスとはダイナミクスを達成し、プレイヤーの行動をゲームに関与させるためのプロセスです。競争や協力などはここに含まれます。

コンポーネントとは構成要素で、メカニクスを達成するための具体的なゲーム要素です。PBLやレベル、クエストなどのゲーム要素はここに含まれます。

ゲーミフィケーションをビジネスに取り入れる際には、これらのゲーム要素をちゃんと知ることが重要です。何の指針もなく仕組みを考えても、実用的なレベルにはならないでしょう

効果があるかどうかはデザイン次第

ゲーミフィケーションが使えるものになるかどうかはデザイン次第です。システムの対象となっているのが人であり、感情的な部分にアプローチするものなので、プログラム上の設計だけを見てしまうと大事なことを見落としてしまいます。

一番重要なのは実際に対象となる人がそのシステムをポジティブに利用できるかどうかなのです。そのためには一度作り上げたものを、ユーザーの反応や意見によって作り変えないといけません。どんなに自信のある仕組みだったとしても、実際に受け入れられなければ意味がないんですよね。

ゲーミフィケーションのデザインはポジティブな人を動かす動機付けを作るためのものなので、人を中心に柔軟に変えていくことを考える、ということを頭に入れおくのが効果的に運用する秘訣だと感じました。

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